最新ニュース
TシャツにQRコード

被爆少女の紙芝居 見てほしい
大阪の男性 万博期間中30ヶ国500人に上演「感動的」
2026年2月21日 朝日新聞
広島で被爆した少女の物語についての紙芝居をデジタルでも広く見てもらおうと、紙芝居を作った男性がアイデアをこらして発信している。スマホなどで見るためのQRコードをあしらったTシャツを作り、都内で発表した。ウクライナ人デザイナーの協力を得て完成した。
大阪で地域新聞を発行している吉村大作さん(45)が、「ケイちゃんの消えない雲」と題した紙芝居を2023年に作った。8歳のケイちゃんが見た、原爆投下後の広島が描かれる。
昨年の大阪・関西万博の開催中、「3分だけ、パフォーマンスを見て。無料です」と、外国人に声をかけ12枚の絵をめくり、英語で上演した。見た人は30ヵ国500人以上。核保有国の人にも「感動的だ」と、共感してもらったという。
紙芝居は113言語に翻訳され、無料でダウンロードできる。多くの人に知ってもらう「仕掛け」として、吉村さんはQRコードを付けたTシャツの制作を思いついた。ウクライナのデザイナーであるクセニア・シュナイダーさんにデザインを考えてもらい、完成したTシャツには「100%HOPE」と書かれている。
男女兼用でSMLの3サイズ。原爆投下の日にちなんだ計869枚限定。販売価格は2万6400円(税込み)で、収益の一部はパレスチナやウクライナ、アフガニスタンの支援、紙芝居の普及活動の費用にあてる。
QRコードを他の方法でもPRする考えだ。全国から広島に届いた千羽鶴を再生紙として利用し、しおりにしてQRコードを印刷するプロジェクトが進んでいる。さらに都内では、今夏の花火大会で300~500機のドローンを飛ばして夜空にQRコードを浮かび上がらせることも計画中だ。
吉村さんは「平和は、広島、長崎だけでなく世界どこでも語られるべきだ」と考える。「核兵器は廃絶するべきだと考えを押しつけるのではなく、原爆などに関心が薄い人たちにまずは紙芝居を見てもらい、自分で答えを導いてほしい」と話す。